車ではもっぱらZIP-FMしかかかってないのだが、珍しくAMを流していたら、NHKで演芸番組らしきものをやっているのにぶつかった。
『真打ち競演』というその番組は、オーソドックスの極みといった形の演芸番組で、スタジオに客を入れる形で、常打ちの寄席などを中心に活動しているような芸人の芸が聞けるようだ。
聞いた事のない漫才コンビの後を受けて、アナウンサーのこれまた至極オーソドックスな紹介が続く。
「次はギター漫談のあさひのぼるさんです。」
あさひのぼるなんてこれまたベタな名前だなあ、と思いつつぼんやりと聞いていたのだが、結論から言うと結構引き込まれた。
ネタとしてはソフトなボヤキ漫談で大して面白いものではなく、どこかで聞いたことがあるようなネタばかりで、中高年向けの寄席漫談といってしまえばそれまでなのだが、「そうだろう!? みんな!」と呼びかけつつ客席と一体化しながらブルースっぽい曲を引き続けるスタイルがなかなかシブい。まず声がいい。
自分でネタにもしていたが、芸暦20年以上になるらしいが、一度もTVに出た事がないらしい。
あさひのぼる、覚えておこう。
エンタでプチブレイク中の波田陽区もそうだが、ネタがイマイチでもスタイルが胸に残れば強いぞ、ギター漫談。
牧伸二とかも結局そうだったのだろうが、はなわもそうなのかは微妙。